家庭保育がわかる本
名木純子著 つげ書房新社 定価1,800円+税
待機時が激増しているからといって、規制緩和によって保育所の定員を25%もオーバーさせるようなことはしてはいけません。最低基準さえも守れない状況で子供が育てられたら、どうなるでしょう。「子供は歪んで育てられれば、必ずいじめや非行、犯罪などによって社会に報復してきます。」
そうならないためにも、過密な集団ではない、温かい「家庭保育」を考えてみましょう。働く母親にとっては大切な情報がたくさん入っています。(親学会)
なぜわたしたちは0歳児を授かるのか 親心の幸福論
松居 和 著 国書刊行会 定価1,600円+税
松居和先生が、1999年7月に「家庭崩壊・学級崩壊・学校崩壊」を出版してから早10年が立ちました。その本には、家庭が壊れ、学校が壊れ、地域が壊れた先進国の惨めな姿が描かれていました。
「こんな姿に日本がなってはいけない!」と、松居先生の警鐘を真摯に受け止め、私は、この「家庭崩壊・学級崩壊・学校崩壊」を多くの方々に読んでいただきたく、自分で買い込み、そしてそれを売り歩きました。1000冊ほどにはなったと思います。
そして、私たちの保育園では、親と共に協力して子育て(保育)をする方法を考え、実践を積み上げてきました。
今回、松居先生は「なぜわたしたちは0歳児を授かるのか」(親心の幸福論)を書き上げました。この本には、保育園がなすべき、これからの道が示されています。
「競争させれば保育の質は高まる」などとうそぶく、保育のことを何も知らない経済学者が保育施策を決定していくところにこの国の悲しさがあります。松居先生は勇気をもってこうした問題に切り込んでいっています。
私たち保育者が、何をなすべきか。この本を読んで、じっくり考えていただきたいのです。
共励保育園 理事長 長田安司(親学会)
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